肥厚爪

爪の肥厚とは?肥厚爪の症状と原因について

「爪が分厚くなって切りにくい」「靴に当たると痛い」「爪の色が濁って見た目が気になる」――そんなお悩みを抱えている方は少なくありません。これは「爪の肥厚(ひこう)」と呼ばれる状態で、爪が通常よりも厚く、硬くなってしまう症状です。
特に足の爪、なかでも親指に多く見られます。放っておくと痛みや炎症を引き起こすこともあるため、早めのケアが大切です。

肥厚爪の主な症状

肥厚爪は、次のような特徴が見られます。

  • 爪が通常よりも厚くなる

  • 硬くて普通の爪切りでは切りにくい

  • 靴が当たると痛みを感じる

  • 爪の色が白っぽく濁ったり、黄色・茶色に変色する

  • 表面がでこぼこしてツヤがなくなる

爪の肥厚の症状が進むと、爪が重なって見えたり、途中で割れてしまうケースもあります。見た目の問題だけでなく、痛みや歩行の不快感を伴うため、放置は禁物です。

正常な爪と肥厚爪の違い

健康な爪は、うすくて透明感があり、適度な柔軟性を持っています。
一方、肥厚爪は厚みが増して硬く、透明ではなく濁った色をしています。指先に圧迫感を感じたり、爪の先が靴にぶつかることで痛みが生じることもあります。また、厚くなった爪が隣の指に当たって炎症を起こすこともあり、悪化すると爪が剥がれてしまう場合もあります。

爪の肥厚が起こる原因

爪の肥厚には、いくつかの原因があります。

① 加齢による変化

年齢を重ねると、新陳代謝が低下し、爪の成長スピードも遅くなります。その結果、爪の角質が硬く厚くなりやすくなります。また、血行不良や乾燥も肥厚爪を助長します。

② 靴の圧迫や外傷

サイズの合わない靴や先の細い靴を履いていると、爪に慢性的な圧力がかかります。こうした刺激が長期間続くと、爪の生え方が変化し、肥厚や変形を引き起こします。また、転倒やぶつけた衝撃などで爪が剥がれたり傷ついた場合も、再生過程で厚くなることがあります。

③ 爪白癬(爪水虫)などの感染症

白癬菌というカビの一種が爪に感染すると、爪が濁ったり厚くなったりします。初期は軽度でも、長い年月をかけて徐々に厚みが増していくことがあります。

④ 深爪や誤った爪の切り方

深爪を続けると、爪が正常に伸びるスペースがなくなり、伸びる代わりに厚みが増していく場合があります。無理な切り方や爪切りの角度にも注意が必要です。

⑤ 基礎疾患や血流障害

糖尿病や閉塞性動脈硬化症など、血流が悪くなる病気も肥厚爪の原因になります。足先まで十分な酸素や栄養が届かなくなることで、爪の再生能力が低下してしまうのです。

放置するとどうなる?

爪の肥厚をそのままにしておくと、爪の厚みが増す一方で、靴下や靴に引っかかりやすくなります。ちょっとした衝撃で爪が浮いたり、剥がれてしまうこともあります。また、厚くなった爪が隣の指や皮膚に当たって炎症を起こすなど、二次的なトラブルへと発展することもあります。見た目の問題だけでなく、歩くたびに痛みを伴うこともあるため、早めに専門的なケアを受けることが重要です。

肥厚爪になってしまったら

一度厚くなった爪は、自宅でのケアだけで元に戻すのは難しい場合があります。そのため、フットケア専門店や医療機関での処置を受けるのがおすすめです。肥厚部分を専用の機器で削ったり、爪の成長をサポートするケアを行うことで、見た目や痛みの改善が期待できます。

肥厚爪を防ぐための日常ケア

  1. 足爪を定期的に観察する:厚みや変色などの変化を早めに見つけることが大切です。

  2. 足を清潔に保つ:お風呂でしっかり洗い、汚れや菌を残さないようにしましょう。

  3. 保湿を忘れずに:入浴後などに爪や指先にクリームを塗ることで、乾燥による硬化を防ぎます。

  4. 靴選びを見直す:足にフィットし、つま先に余裕のある靴を選ぶことが基本です。

  5. 爪の正しい切り方を意識する:深爪は避け、角を丸くしすぎないようにカットします。

早めの発見とケアが爪の肥厚を防ぐ

爪の肥厚は、見た目の変化だけでなく、痛みや歩行の不快感を伴うことのある症状です。
加齢や靴の圧迫、爪水虫など原因はさまざまですが、早めに気づいてケアを行えば改善することも可能です。
日頃から爪の状態を観察し、異変を感じたら専門家に相談しましょう。
健康で美しい足元を保つためにも、爪の肥厚は「放置しない」ことが何より大切です。