「扁平足」とは、足の土踏まず(足裏の内側アーチ)が低くなる、または消失してしまっている状態のことを指します。正常な足にはアーチ構造があり、歩行時の衝撃を吸収し、バランスをとる働きがありますが、扁平足ではその機能が弱くなっています。

扁平足の原因について

扁平足の原因は、大きく分けて「先天的なもの」と「後天的(生活習慣などによる)なもの」に分類されます。多くの場合は後天的な要因によって起こりますが、年齢や体重、筋力、靴の影響など、複数の要素が関係しています。それでは、扁平足の主な原因について説明していきます。

先天性(生まれつきの構造)

扁平足は、足の骨格の発達異常や、アーチを支える筋肉・靱帯の弱さが原因で、引き起こされます。遺伝的に扁平足の傾向がある家系もあります。

筋力の低下(特に足裏・ふくらはぎ)

足の内側アーチは、後脛骨筋や足底筋などの筋肉で支えられています。また、運動不足や加齢によりこれらの筋肉が弱くなると、土踏まずが崩れてアーチが低下します。

肥満

足にかかる体重が過剰になると、アーチ構造に負担がかかり、つぶれやすくなります。特に子どもや高齢者では体重の増加が扁平足のリスクを高めます。

加齢による靱帯や関節の緩み

年齢とともに、靱帯や関節がゆるみやすくなり、アーチを保てなくなると扁平足になりやすくなります。高齢者の「成人期扁平足」の主な原因の一つです。

不適切な靴選び

土踏まずを支える構造がないフラットな靴(例:スリッパ、サンダル、ヒールなど)、クッション性のない靴や、サイズが合っていない靴を長期間履くことによる悪影響も関係しています。

長時間の立ち仕事や歩きすぎ

足裏に継続的な負荷がかかり、アーチを支える筋肉や靭帯が疲労・伸びてしまうことがあります。

外傷や病気による影響

足首の骨折や捻挫の後遺症、リウマチや糖尿病などの病気が原因で足の構造が崩れる場合もあります。

扁平足の特徴について

扁平足の特徴は、足の土踏まず(内側縦アーチ)が低くなっている、または消失している状態で、それにより歩き方や体全体のバランスに影響を及ぼします。それでは、扁平足の主な特徴について説明していきます。

土踏まずがない(または非常に低い)

正常な足では、立ったときに内側のアーチ部分が床につかず浮いています。扁平足では、足裏全体が床につき、足跡がベタッと全面に残るようになります。

歩行時の疲れやすさ

アーチのクッション機能が失われることで、地面からの衝撃が直接伝わりやすく、長時間歩くと疲労感が強くなります。

足・足首の痛みや張り

扁平足になると、特に内くるぶしの下や土踏まずに痛みを感じることがあります。これは、後脛骨筋腱の負担が増えるためです。また、外反母趾や足裏のタコ・ウオノメができやすくなる場合もあります。

姿勢やバランスの崩れ

足元の崩れが膝・腰・背骨に波及し、X脚、猫背、腰痛などにつながることもあります。さらに、子どもでは「転びやすい」「すぐ座りたがる」といった様子が見られることもあります。

靴底のすり減り方に偏りが出る

扁平足では内側の靴底が早くすり減る傾向があり、歩き方に左右差が出ることもあります。

子どもの場合

乳幼児期はもともと扁平足ぎみですが、3〜6歳ごろにアーチが形成されていくのが一般的です。ただし、成長してもアーチができない場合や、痛みがある場合は「小児扁平足」として対応が必要になることもあります。